谷尾勇滋展「dermato graphic」

直方谷尾美術館内にある旧電話ボックスを利用した展示室、「電話室三八番」にて、谷尾勇滋展「dermato graphic」を開催中です。
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念のためお伝えしておきますが…当館の名称は創設者の谷尾欽也さんのお名前をとっていますが、今回の谷尾さんはご親戚というわけではありません。
さて、谷尾さんの作品ですが、当館がかつて皮膚科の医院だったことなど、町の歴史が反映されたものとなっています。
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以下、作家の言葉をご紹介します。

私の故郷である広島県尾道市に点在する、まちの鄙びた壁を撮影した写真及び直方のまちの鄙びた壁を写し取ったダーマトグラフによるフロッタージュで構成したインスタレーション作品。
タイトルは、ダーマトグラフという画材から発想を得ている。
ダーマトとはギリシャ語で皮膚を意味し、ダーマトグラフは医者が手術の際、皮膚に印を付ける時に用いた道具であり、その事柄が語源となっている。
まちの風景に点在する鄙びた壁は、まるで長年そのまちの空気に晒され続けてきた皮膚のようにも見てとれる。その壁の様子をその場所の変化や変遷という時間軸で捉えると同時に、そのまち固有の空気感や特徴をも見出すことができるだろう。
今回は壁というモチーフにより、ふたつのまちの共通点や違いなどを含め、写しとった記録の集積を皮膚に見たて表現した作品を展示している。
今から2年程前に、故郷の尾道に点在する鄙びた壁達が、まるで人間の皮膚のように見えたことから取材が始まった。
古くなり朽ちていく家屋や路地の壁が多く存在すると同時に、新興住宅や駐車場が隙間をうめていくように現れるその違和感。まるで皮膚の代謝のごとく。
今回直方のまちを取材して、このまちにもそれと似た現象を多く見つけることができた。

本展示は5月11日(日)までとなっています。
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by nogataartmuseum | 2014-04-26 16:43 | 電話室三八番